保育士

乳幼児を保育し成長をサポート。保護者への情報提供も。

食事、排泄、睡眠、遊びなど日常生活を通じて、健やかな心と身体を持った子どもに成長するように援助する仕事。保育所は仕事と育児を両立させる父母を支え、乳幼児を保育する児童福祉施設だが、特に最近では単に子どもを預かるだけでなく、保育情報の提供や相談などが重要な役割となっている。

保育士のやりがい

親代わりとなって子どもを見守り、その成長を日々間近で感じられることにやりがいを感じると語る保育士さんが多いです。「昨日できなかったことができるようになった!」という瞬間に立ち会えることは、何よりうれしい瞬間かもしれません。子どもの笑顔が原動力だという声も多く聞かれます。ただその一方、体力的にも精神的にもハードな仕事であることも事実。「子どもが好き」だけでは長く続けられない仕事であることも覚悟しておく必要があるでしょう。

保育士の就職先・働く場所

代表的な就職先は保育所になります。公立・私立、認可・認可外、小規模保育所、企業内保育所などバリエーションは多岐にわたり、どこに就職するかによって働き方や給与・待遇面も異なってきます。そのほかにも、託児所、児童厚生施設、児童養護施設、知的障害児施設、母子生活支援施設、乳児院、病院、助産施設、児童家庭支援センター、児童館、幼児教室、商業施設内の託児施設など、さまざまな施設で保育士が活躍しています。正規職員として働くほか、派遣やパートタイムで働くことも可能ですし、自宅で少人数を預かる保育ママ、ベビーシッターなど、組織に属さず独立して働く保育士もいます。女性が多い職場ですが、最近では男性保育士も増えつつあります。

  • 保育園
  • 病院
  • 障害児関連施設
  • 児童福祉施設
  • 市町村役所

保育士の将来の展望

「少子化が進んでいるので保育士ニーズは減っていくのでは…?」と考えている人は安心を。共働き家庭の増加に伴って「子どもをどこかに預けたい」と考える親が増えており、待機児童問題も根深いことから、保育士の需要は年々伸びています。また、民間企業の社内保育所、大学内保育所、買い物中に子どもを預かる商業施設内託児所、ベビーシッターなど、保育士の活躍の場も拡大。保育学を学べる大学院も増えており、今後はより高度な専門性をもった保育士のニーズも伸びていきそうです。

保育士になるには

保育士になるには、国家資格である「保育士資格」が必要です。保育士資格は、厚生労働省に指定された保育士の養成施設(大学・短大・専門学校)を卒業すれば、無試験で取得することが可能。最短で保育士資格を取得し、早く現場に出たいという人には2年制の短大か専門学校が候補になるでしょう。乳幼児教育など、関連分野についてより深く幅広く学びたいという人には、4年制大学、3年制の短大・専門学校が適しています。また、これらの学校を卒業していなくても、受験資格を満たしたうえで「保育士国家試験」を受験し、保育士になるルートがありますが、合格率は10%~20%台と低く、簡単な道ではありません。保育士になりたいと考えている高校生であれば、いずれかの養成施設に入学し、卒業するのがベターな選択と言えるでしょう。

出典元:スタディサプリ進路

先生の声

教授に聞く、その資格の活かし方・マーケットニーズ

近年の待機児童問題は、利用希望者の増加はもちろん保育士不足も大きな要因。厚生労働省による保育士の給与改善など、待遇の改善も少しずつ進められているところです。保育士の資格を持っていると、保育所はもちろん児童福祉施設でも働くことができ、学童保育施設や病院などでの病児教育など、必要とされる場は多数あります。また夜勤のある職場では、男性の保育士が求められています。慢性的な人手不足のため求人は多いですが、今後は音楽や体育、医療など他の専門知識も併せ持つ保育士のニーズも増えていくと思います。

学生の声

在校生に聞く、その資格を目指す理由

幼い頃からピアノを習っており、将来は大好きなピアノを活かせる仕事に就きたいと考えていました。そんな時、保育士を目指す先輩に「子どもの成長を見られてやりがいがある」「子育ての時に知識が役立つ」「就職ニーズも多い」と聞き、得意なピアノが活かせるし、世話焼きの自分の性格にもあっていると思い、保育士を目指すことに決めました。この学校では「子ども音楽療育士」の資格も取得できるため、保育士としての武器もできると思います。将来は音楽の楽しさを子ども達に伝えられる保育士になりたいと思っています。