東海学院大学では、医療の進歩のみならず、科学的発展と向上を目的として、その実現のため、実習や動物実験などを行っており、科学的観点に加えて動物愛護、環境保全、実験従事者の安全確保の観点を踏まえて定められた「東海学院大学短期大学部及び東海学院大学動物実験委員会規程」に基づいて実施されます。
規程では、「東海学院大学短期大学部及び東海学院大学動物実験指針」を適正に運用することが掲げられており、動物実験が「動物の愛護及び管理に関する法律」第41条のいわゆる3R(Replacement代替法の活用、Refinement 苦痛の軽減、Reduction使用数の減少)の原則に則って行われることを確認するとともに、動物実験等の実施や、実験動物および施設の管理等に関する本学の責任体制を定めています。学内には動物実験施設が設けられており、施設の円滑な運営と安全管理を徹底するために、「動物実験施設使用細則」が制定されています。細則に基づいて、施設単位ごとに運営責任者を置くことにより、責任体制を確立しています。施設の利用者は、関連の法令・規程や実験動物の取扱い、安全確保等に関する教育訓練を受ける必要があり、講習会や説明会の開催を通じて、動物実験に必要な知識の普及と徹底を図っています。
東海学院大学動物実験委員会について
東海学院大学では、昭和63年10月に東海学院大学動物実験委員会規程、平成18年6月に同動物実験指針、同動物実験施設使用細則を制定した。これらの規則に基づいて動物実験委員会が設けられ、同時に大学の研究と教育を主たる目的に動物実験施設を設置、稼働している。
動物実験委員会は、本学の動物実験指針や動物実験施設使用細則に則り、利用者に実験動物に関する講習受講を義務化し、動物の愛護および管理に関する法律や関連法規を遵守して動物実験が適正に行われるよう、実験計画の審査にとどまらず、必要な指導や助言と研究支援を行っている。
本学の動物実験施設は、本館及び7号館の一部を管理区域に設置され、人や動物の出入りを制限している。微生物学的に統御されてはいないが、一般的な環境因子の影響を可及的に排除した条件下で実験動物を飼育管理し、再現性の高い動物実験が行えるよう環境整備と維持に努めている。また動物実験施設には、動物実験委員会の下に教員が兼務する施設管理者を置いて施設の管理運営に当たっている。
令和3年度動物実験・実習実施状況
全ての学部・学科において、動物実験は行われなかった。>
実験動物慰霊について
近年におけるバイオサイエンスの急速な発展のもとに、動物実験の重要性かますます高まっています。そこで得られた成果によって、医療や福祉において進歩向上し、社会に大きく貢献しています。しかしその陰で、動物たちの命が失われることも事実です。東海学院大学では、研究と教育に貢献してくれた実験動物に感謝し、その命を記憶するとともに、「生命への畏敬」を学び考える場として、かむやしろにて神霊が鎮まるようお参りを執り行っています。
東海学院大学は神道に由来し、そこで行われる教育の根幹は「生きるを考える」ことです。本学の教育・研究のために犠牲となった動物たちの御霊を覚え、感謝するために、お参りの形式をとりながら、生命を活かし育んでくれる自然の大いなるはたらきを考えるための企画を織り交ぜて、命の尊さを学び、命の尊さにも気づくべく、試行錯誤を重ねて取り組んでいます。